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腹腔鏡手術について腹腔鏡手術について

1.腹腔鏡手術とは?1.腹腔鏡手術とは?

腹腔鏡手術は全国的に普及された手術方法になりつつあります。
しかし従来の開放手術と比べより高い技術や知識、腹腔鏡手術のために種々の機器および器具が必要とされる。
現在、我々慈恵医大では、附属病院を筆頭に様々な疾患に対してこの術式を施行しています。

 


 

2.腹腔鏡手術の方法について2.腹腔鏡手術の方法について

腹腔鏡手術の大きな特徴腹腔鏡手術の大きな特徴

●出血が少ない

気腹圧を利用し出血量の減少および輸血が回避しやすい。

●傷が小さい

5mmから15mm程度の小穴を3?5箇所ほど開け手術を行います。

●術後の回復が早い

小さな傷跡で術後の痛みが少なく、回復も早い。

  • 内視鏡(カメラ)でより拡大した視野を得られ、丁寧で安全な手術が可能
  • 手術チーム全員で同じ視野を共有し、解剖の理解および技術の向上に役立つ
  • 手術は術者(リーダー)、鉗子や吸引管などでアシストする助手、内視鏡で術野を映し出す内視鏡係(スコピスト)による巧みなチームワークが求められます。
  • 5mmから15mm程度の小穴を3-5箇所ほど開け、鉗子(手術器具)を自由に出し入れするためのトロカーを挿入します。手術中は、より安全に鉗子や内視鏡を操作するために腹腔内を二酸化炭素(CO2)で気圧します。CO2の気腹により静脈性の出血が抑えられます。最後に切除した臓器を小穴より摘出し終了します。

このように腹腔鏡は優れた長所がありますが、以下に示すような合併症を起こす可能性もあります。また腸管の癒着が高度で手術操作が困難な場合、および問題が生じた際には、安全に手術を遂行するために開放手術へ移行する場合もあります。

腹腔鏡手術に特有な合併症腹腔鏡手術に特有な合併症

 

ⅰ) 皮下気腫

トロカー挿入部周囲からCO2 が皮下に漏出することによって起ります。

多くは、数日で自然に吸収され軽快します。

ⅱ) ガス塞栓

気腹に用いたCO2が血管内に入り、肺動脈に詰まってしまう状態である。

非常に稀ではあるが、重篤な合併症である。

ⅲ) トロカー部への再発・転移

切除した臓器を摘出する際に、トロカーを挿入した部位へ再発・転移を起こすことがある。

泌尿器科領域での頻度は0.01%との報告があり、非常に稀である。

その他、開放手術でも起こる合併症として、出血、他臓器損傷、術後腸閉塞、創ヘルニア、術後肺塞栓症などが挙げられます。

3.腹腔鏡手術の適応疾患について3.腹腔鏡手術の適応疾患について

●腎癌

腫瘍の大きさ、部位により術式を選択します。一般的には腫瘍径4cm以下で、腎茎部周囲(腎臓を栄養する動脈、心臓へ血流を戻す腎静脈のある場所)に位置しない腫瘍に関しては、積極的に腹腔鏡下腎部分切除術を行っています。4-7cm大の腫瘍に関しては腹腔鏡下腎摘除術を行っています。

●腎盂癌・尿管癌

一般的な術式は腎尿管全摘である。当院では腎摘除を腹腔鏡手技で行っています。

●膀胱癌

膀胱周囲の臓器へ浸潤した進行例を除き、腹腔鏡下膀胱全摘を行っています。尿路変向(尿の出口を変更する方法)は、図のように下腹部に5-7cmの小切開で行っています。

●前立腺癌

一般的には、前立腺周囲へ浸潤した進行例を除き、腹腔鏡下前立腺全摘を行います。(当院では、腹腔鏡下前立腺悪性腫瘍手術の施設基準を満たすよう現在進行中であります。)

●副腎腫瘍

大きさにより適応を判断しています。一般的には4-5cm大までは腹腔鏡での手術を行っています。

●腎盂尿管移行部狭窄症

成人の症例に対して、腹腔鏡下腎盂形成術を行っています。

4.安全面への取り組み4.安全面への取り組み

腹腔鏡手術は、開腹手術同様、高い技術や知識が求められます。当院では、日本泌尿器内視鏡学会が定めた泌尿器腹腔鏡技術認定制度 の審査を受け、泌尿器科領域における腹腔鏡手術に関する技術を認定された医師のもとで、すべての腹腔鏡手術を行います。
さらに慈恵医大では、より安全な手術を行うために、腹腔鏡手術に係わる医師に、鏡視下手術トレーニングコース試験が義務化されており、合格者のみが実際の手術に参加することが認められております。

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